スコアブックをつけよう・つけれるようになろうA

おおまかなスコアブックのつけ方・見かたについては、すでに述べましたが、数人の人から「では、こういうときはどう書くの?」との質問が相次ぎましたので、さらに詳しいページを追加しました。
第1弾と合わせて活用してください。


G 次打者の打撃行為でのランナーの進塁の記入は?

ヒットなどで出塁したランナーが、つぎの打者のヒットや内野ゴロで進塁した時は、進める打球を打った打者の番号(打順番号)を進塁した塁上に括弧書きで記入し、その打者の行為で進んだことを記します。

もし、2個以上進塁した場合は、通過した塁は矢印で記します。

左の例では、1番打者がライト前にヒットで出塁。2番打者はサードゴロでアウト。1塁にいた1番打者はその間に2塁へ進塁。3番打者も同じくサードゴロでしたが、ファーストが捕球エラー、そのまま2塁まで進みました。2塁にいた1番打者は3番打者のエラー出塁の間にホームイン。ということです。


H 次打者の打撃行為でランナーがアウトになった場合は?

ヒットなどで出塁したランナーが、つぎの打者の内野ゴロ等でホースアウトになった時は、アウトになった塁上に次打者の打球の処理状況を記入し、中央のひし形にTを記入します。左上段の例でいくと、センター前ヒットで出塁したランナーは、次打者のショートゴロがセカンドに送球されてワンアウトということです。次打者はショートゴロですが走者がアウトとなったため生きていますので、打者の1塁上には打球の方向と種類のみ記入します。

たまにダブルプレーがありますが、そのときは左の例(中段・下段)のように記入します。先ほどのショートゴロで生きた2番打者は3番打者のサードゴロがセカンドに送られてアウト。さらにセカンドからファーストに転送されて、打った打者もアウト。5−4−3のダブルプレーです。ダブルプレーの場合は、つながりがわかりやすいように欄の右側を括弧で囲んでD.Pと記しておきます。

一番頭の例で、セカンドに転送したがセーフになったときは、後で説明するF.Cを記入し、フィルダ-スチョイス(野手選択)があったことを記録しておきます。


I 特別な打撃行為U

前回、ヒットは中央のひし形の1辺をなぞると説明しましたが、内野安打の場合はその線に、打球の記号を曲線で囲み、普通のヒットと区別します(上記例の左)。さらに、それがバントヒットの場合は、BHなどと記入しバントがわかるようにするといいでしょう(上記中央)。

犠牲バントのうち、スクイズが成功した時はS.Qと記入しておきます(上記右)

J その他のアウト

特殊なアウトの記号を説明します。
上の1番左の「T.O」はタッチアウトの略です。

左から2番目「X」は、自分の打球に当たってアウトになったときです。本多君がよくやりますね。

左から3番目の「4・Y」は、ランナーが打球に当たってアウトになった場合です。4は打球の方向でセカンド方向への打球にランナーが当たったということです。(この場合は守備妨害ですから打った打者には安打が記録されます)

打球を、捕った野手が直接ベースを踏んでアウトにした場合は、ベースを1塁からA・B・C・Dと仮定して、打球と踏んだ塁を記入します。上の例(右端)で行くと、ファーストゴロを1塁手が直接1塁を踏んだということです。ですから例えば、1塁にランナーがいる時、ショートゴロをショートが直接2塁を踏んでアウトにした場合は、「6.B」と記入します。


K 盗塁、牽制アウト

牽制や盗塁でアウトになることがあります。
上の例(左)は、ヒットで出塁したランナーが1塁への牽制球でアウトになった場合の例です。1(ピッチャー)から3(ファース)へ送球してT.O(タッチアウト)です。実際は1塁上でアウトになっていますが、スコアブック上には既に1塁に余白がないため2塁上に記入されていますが、記号を間違えていなければ充分わかります。もし、これが盗塁失敗でアウトの場合は、「1−3T.O」が「2−6T.O」又は「2−4T.O」とり、記入する場所は変わりません。

上の右の例は、ライトオーバーで2塁打となったランナーが、ランナーが出すぎているのを見てキャッチャーがセカンドへ送球、タッチアウトとなった例です。


L その他の記号U

その他の記号として、まず上の左ですが、B.Kはピッチャーのボークによる進塁です。

右のF.CはHでちょっと触れたフィルダースチョイス(野手選択)です。F.C(フィルダースチョイス)とは、打者をアウトに取れるのに、他の走者をアウトにすることを選択して他の塁に送球したが、アウトにならずセーフになってしまうことです。したがって、「F.C」と単独で使われることはなく、打球処理の端にF.Cが追記されることになります。


M 実例U

ちょっと複雑な例を揚げてみます

1番打者は、ツーストライクと追込まれた後ファールフライを打ちましたが、守備側がエラーしアウトを逃れました。その後の4球目でライト前ヒット。1塁に生きました。
走者となった1番打者は2番打者の初球に盗塁。成功し2塁に進みました。
その後2番打者の打撃行為(セカンドゴロ)の間に3塁まで進みます。
その後3番打者の打撃行為(スクイズバント)でホームインし得点を記録しました。3に○がついているのは3番打者に打点が付くからです。

2番打者は2球目を打ってセカンドゴロでワンアウト。

3番打者はツーボールからピッチャー前にスクイズを決め3塁ランナーを迎え入れました。
自分は打球をファーストに転送されアウト。ツーアウトになりました。


4番打者は2アウトランナー無しの場面、初球をレフト前に運びヒット。
次打者の2球目に盗塁を決めます。
さらに4球目に3塁への盗塁を企てますがキャッチャーからサードへ送球されタッチアウト。盗塁失敗でスリーアウト。


5番打者はカウントワンストライクツーボールからのツーストライク目でランナーがアウトになり、次回の先頭バッターになります。


1番打者の得点は、攻撃側にすれば3番打者に打点が付きますが、守備側の投手には自責点は付きません。それはなぜかというと、1番打者はファールのエラーで生きており、エラーがなければいないはずのランナーであるからです。

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